電王戦Finalでの持ち時間設定の件


電王戦は第2回より毎年楽しんで見ています。
考察するところはいろいろあるんですが、今回はこのネタで。


http://yaneuraou.yaneu.com/2015/04/01/%E9%9B%BB%E7%8E%8B%E6%88%A6%E3%81%A7%E3%81%AE%E6%8C%81%E3%81%A1%E6%99%82%E9%96%93%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/


※先に断っておきます。当方プログラムはほんの少ししかわかりません。


たいていの場合、やねうらお氏の指摘や視点は、
多くの人の常識から離れているにもかかわらず、なるほどと感心するケースが多いのですが、
この話については、ちょっとひっかかりがあります。


ポイントは、


1)規定にある最大時間より短い思考時間上限にしてもいいのか


と、


2)プログラムの外部から、思考時間の最大値を「意志入れ」してもいいのか


の2つを混同して論じているところにあります。


憚りながら、当方の見解から先に述べれば、


1)はOK。
2)はNG。


です。


では、思考時間をフレキシブルに調整する手法について、
プログラム側でどういうやり口が考えられるのかというと、
例えば、


電王戦ルールそのものをプログラム自身に検討させ、
さらに対決する棋士や当日の条件などの情報も取得させ、
その上で、「よし、自分の思考時間の上限を規定より短くしよう」と
自律判断させる


という方向でしょうか。


やね氏も認識されているように、
この電王戦は、いわばゲームの攻略方法の発表会なので、
(それが棋士にとってなんの意味があるのかという点はさておいて)
本番になってから、「メンテでボスの遠隔攻撃の確率を下げました」という変更は、
まさにちゃぶ台返しなわけです。


ぱっと見弱体化に見える修正であっても、
遠隔攻撃に備えた防御装備やアビリティの選択をし、
それに合わせた戦法の組み立てをしてきたプレイヤーに取っては、
一気にクソゲー化するようにしか見えないわけです。


とはいえブリッジや機械のタイムラグの外部要因があるので、という点については、
ルールで対応できていない、ということなので、
立会人なりレフェリーが判定することになります。


よって、
本番での持ち時間に関する運用については、
現状のドワンゴの運用で妥当だとは思います。