高校の履修問題

問題点をとりあえず列挙して、それから整理して欲しいとは思うんだが。


・高校が、大学入試で使わない科目を教えなければならないのは何故か
・高校で学ぶ教科は誰が決定するのか
・高校は義務教育でないのに、生徒から見て「必要でない」と見られる科目を受けねばならない理由は何か
・履修内容について虚偽報告を行ったのは問題とはいえる。
・しかし、受験に必要な勉強を集中的に行い、不要な勉強は虚偽報告で済ませることが受験通過のもっとも効率的な手法であるのはどう考えるべきか。


あー、まだぜんぜん出し足りないなぁ。


ま、ともかく、
高校の履修内容と大学入試をまったく切り離してしまうのがいいのではないだろうか。


高校は、大学入試に関係のない勉強をすることにきちんと説明が出来ないといけない。
逆に生徒は、自分がいまやっている勉強について常に「何のためにやっているのか」を自問することになる。

こういう状況になると、
おそらく大多数の高校は、受験科目だけを集中して行う、「大学受験予備校」になるだろう。
なぜなら、大多数の生徒とその親は、ともかく大学に受かることを非常に重視するからだ。


その次に多くなるのがスポーツ重視だろうなぁ。
高校野球に出てくる顔ぶれが毎年同じとかになりそうだ。


で、マイナーどころとしては、
しつけ重視の高校とか、
ゆとり重視の高校とか、
芸術系の高校とか、
そういうのも多少はあるかもしれない。


ただ、マイナー志向になればなるほど、
全国レベルでの絶対需要が限られるから、
そういうのに興味があるひとは、越境とか下宿とか寮生活を強いられる。
場所も、比較的需要の多い首都圏だけだったり、
固定費を浮かせるためにド田舎にあったりする。
高校野球対策で、強豪のいない県に作るとかもありそうだ)


でも、それはもうどうしようもないよね。
国や地方の補助で、寮生活でも親元に負担のかからない程度の
「現物支給」をしてやらないと。


で、マイナー系が越境やむなしになると、
雪崩式に「予備校型高校」も、越境可能の要望が出る。
おそらく「予備校型高校」の「成績」は、ダイヤモンド社やらが
全国ランキングを作るだろう。


今やITでWeb2.0なわけだから、
別に灘や開成狙いのエリートでなくても、
自分の地理的条件と学力、志望大学をインプットすれば
(てゆーか模試受ければ)
大学受験のためにピッタリの学校をだいたい示してくれる。


よって、大学受験というものを考えるなら、
中学の段階で、「どの高校を選ぶか」という話になる。


これはつまり、中学の段階で、
「大学を目指すか」を決定しろ、ということになる。


大学進学以外にやりたいことがあるのなら
そういった高校が少ないが存在する状況だ。


しかし、たかが中学程度の人生経験で、
そんなマイナーな人生について将来を天秤にかけられるほど
体験や伝聞が得られるのか?


たかが中学生に期待できる、「自立的な選択」ってどの程度なの?