そこまでやるなら

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0829/kaigai298.htm


現在論じられているCPUトレンドの話はかいつまんで書けば、
・発熱や微細化の限界の問題で、今後はコアそのものの高速化は望めない
・単位時間当たりの処理能力を上げるため、CPUはマルチコアになる
・実際にはCPUで処理される内容には偏りがあるため、特定の処理に特化したコアを組み合わせる設計が効率的になる
・その結果、用途別に内部構成の異なるCPUが作られる
・その結果、CPU独自の機能を積極的に利用しないとソフトウェアはパフォーマンスが上がらない
・その結果、CPUにあわせてソフトウェアは修正や変更の必要に迫られる


CPUの処理能力向上のためにソフトウェアは新たな構成のCPUへの対応を都度迫られる、というのが
これまでにないソフトウェア業界へのプレッシャーになるわけだが、
当然ながら、より支配的なシェアを持つソフトウェアのパフォーマンスを向上することが
CPUの総合的価値上昇につながるわけなので、
CPUメーカーはMSとの連携をこれまで以上に密にするだろう、という予想は成り立つ。


あと、アメリカ人はおそらくまともに考えていないだろうが、
「遅いCPUでも高い処理能力を持つ」ソフトウェア、というものの価値が
見直される機会にもなるのではないだろうか。


たとえば効率のいいエンコード、デコードルーチンはより低パワーのCPUでも十分に早い。


こういうのは、日本人は得意そうなんですけどね。
携帯のアプリや車載、組み込み向けのソフトウェア書いている人は活躍のチャンスかも。


そもそも、
Windowsも、Officeも、バージョンが上がるごとに重くなるいっぽうで、
うんざりしている人も少なくないだろうが、
以前のバージョンのWindowsより早く軽い新型Windowsが出てくる機会が
出てくればいいなぁ、と思う。


実際は上記の通り、MSはCPUメーカーより優位な立場にいるため、
重いWindowsをCPUでなんとかしろ、と要求するだろうが。
それはWindows「だけは」早いCPUになるため、
Linuxなど競合を排除することにもつながるだろうし。