Windows LiveとYahoo!Goの補足


先日の日記で、Windows LiveYahoo!Goが
カジュアルゲームを欲している旨を書いたが、
それがなぜかというところを思いっきりすっ飛ばしていたので補足。


ごく簡単に言えば、10フィートUIのポータルのデファクト
なりたいと思っているのだ、両者とも。


主な戦場はViiVパソコン。


特にアメリカでは、まだまだリビングルームで団欒という構図は
世間では一般的であるようで、
これまで日本製ゲーム機に支配されてきた、
リビングルームのコンテンツプラットフォームを、
なんとかして自社のものにしたいという(とくにWintelの)思惑が
このような状況を作り出している。


Yahoo!は、PCプラットフォーム以外への拡大を常に模索している。
まぁViiVもPCではあるのだが、
いわゆる
「OSが立ち上がってIEを起動してWebをブラウズするような」
使い方を想定されない機械にまで、
その企業活動範囲を広げようと躍起である。


MSとYahoo!が、ポータルを独占したいと考えているのは、
その先のサービスも全部自社で持とうとしているからでもある。
同じ思惑の会社が2社あると、
競合のサービスに流れないように、ポータルで流出を
ふさいでしまうのが、当然の思考の流れになる。


さて、この2社がおそらく潜在的に恐怖している会社がある。
もちろん、Googleである。
それは、Googleの資産を、この2社のいずれかが持っていたら
かならず行うであろう事があるからだ。


それは、検索エンジンで、競合のコンテンツが
ひっかからないように調整を行うことである。


よく、検索エンジンの利用が浸透してくると、
検索エンジンで引っかからないコンテンツは存在しないのと同じことになる」
といわれる。
つまり、敵対会社のコンテンツを検索エンジンの検索結果から排除することで、
競合を「なかったこと」にできる。


もちろん、この影響力を発揮するには、
検索エンジンデファクトにならなければならない。


しかし、多くの人は、検索エンジンを比較して検討することはせず、
デフォルトのトップページのテキストボックスでそのまま検索を利用する。


だからこそ、デフォルトページ=ポータルの覇権が重要になってくる。


なお、MSにとって、引き分けは勝ちだ。
IE7には検索が大きくフィーチャされ、ブラウザに組み込まれた
検索テキストボックスが口を開いている。
もちろん、そこで利用できる検索エンジンは大手のすべての検索エンジンから
選択可能なのだが、やはりデフォルトはMSN Searchだ。


Yahoo!にとっては分の悪い戦いだが、勝算がないわけでもない。
Yahoo!はPC以外のプラットフォームへの進出を進めている。
Yahoo!Goには、他のプラットフォームとのUIの統一性が謳われている。
つまり、携帯などからも、同じコンテンツが、ある程度共通化されたUIで
利用できるということだ。


これはつまり、PCより影響力が高いかもしれない携帯でまず覇権を握り、
それをPCに持ってくることを考えているのだ。


で、
もはやIEの上では分の悪い勝負であっても、
ViiVのUIなら、人々の浸透はまだ進んでいないため、
デフォルト勝負はまだできそうだ、ということだろう。


そしてようやく話が戻ってくるのだが、
そういうわけで、「IEに支配されていないプラットフォーム」として、
ViiVYahoo!にとっても取っておきたいエリアなんで、
まっとうにポータルの魅力でWindows Liveに勝負を挑んでいるわけなんですね。


で、リビングで楽しむなら、
家族の団欒の寄与するカジュアルゲームがほしい、と。


だから、
・ルールが簡単であること
・すぐに遊べること
・出来るだけ複数人での協力や対戦プレイができること
が求められるわけで。


だから、レトロゲームであっても、
アクションパズル系(のうち、見ててルールや勝ち負け状況がわかりやすいもの)は
親和性が高いわけですね。
テトリスぷよぷよとか。
また、みんなであーでもないこーでもないと言い合えるような
パズルなんかもよいでしょう。


でも、いくらレトロでカジュアルでも、パックマンは微妙かと思います。