レトロゲームの存在意義


http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/14464.html


セガゲーム本舗が閉店だそうだ。
まあ、月1,000円は高いと感じるだろうなぁ。


一方、Wiiにはバーチャルコンソールと称して昔のファミコンゲームが
遊べる仕組みを導入するし、
Xbox Liveでもカジュアルゲームのダウンロードはコンテンツの1つの柱だ。
また、Yahoo!Goでも、やはりコンテンツの1つとして
カジュアルゲームを打ち出している。


レトロゲームには、
大きく2種類の存在意義があることを、きちんと再認識しておかねばならない。


1)ルールが単純で遊びやすいゲームとしての意義
2)昔のゲームを再び遊び、懐古感に浸れるゲームとしての意義


1)は普遍的な要素を含むが、2)はタイトルによって普遍度には大きな差がある。
言い換えれば、1)はマスに訴求できるが、
2)であることは、多くの需要を持つことを必ずしも意味しない。
この点をきちんと認識していないとマーケティングでコケる。


セガゲーム本舗の場合:
メガドラのタイトルは、世間一般の共通認知とはなっていない。
1タイトル当たりのユーザーは少数であることが予想されるし、
それを集めても有効なロングテール規模には至らないだろう。
しかし、ゲームを選べば1)に該当するゲームが見つかる可能性はある。
レトロであることやメガドラのゲームであることはすべて隠して
1)を前面に押し出してマスに売ることを考えるべきだろう。


Wiiの場合:
Wiiが恐ろしいのは、1)と2)を両方満たし、がっつりマスを取れる
コンテンツを使えることだ。
バーチャルコンソールにおいては、その戦略が正しいかどうかが
問題なのではない。
戦略に見合ったコンテンツを持ってこれるところが重要な点だ。


Xbox LiveYahoo!Goの場合:
共通して、欲しているのは、「カジュアルゲームが欲しい」ということだ。
ルールが簡単で、みんなで楽しめて、時間がかからないもの。
だから、レトロであるかどうかは2の次で、
まずはカジュアルゲームであることが望まれる。
確かに昔のゲームにはそういうものも結構あったとはいえる。


ゲーム本舗の低調と閉店は、
別に時代に早すぎたとかそういうわけではなく、
明らかにマーケティングのまずさによるものだ。
メガドラのゲームを求める」層は、あくまでマニアの域を出ず、
そのため、期待できる会員はそれほど多くなく、
また彼らのITリテラシーは高い。
従って、mameなどと比較されることは覚悟の必要がある。
それで月1,000円の価格設定の場合、
おそらく1,000人も会員を集められれば成功の部類なのではないか?

それで得られる月100万円の収入にどれほどの意味があるのだろうか?

それよりも、すべて無料配信し、セガという企業のイメージの向上に
利用するほうがトータルで利のある話ではないのだろうか?


まあ、もう1つ、この手のコンテンツが口コミ、ミニコミで広まらない、
かなりイタい話もあるのだが、これはギョーカイネタなので
ここでは触れないで置く。