JR全席有料化計画案

TEPP2006-02-16

前振り:

先日より、大阪の私鉄では、PiTaPaというICカードでの乗車券システムがスタートしました。
SUICAICOCAと同様、Edyを用いたシステムで、チャージしたお金は相互運用が可能です。
ICOCA持ってたら大阪市営地下鉄でも使える)

東京の地下鉄も近日中に同様のシステムが入ると聞いておりますので、東京、大阪は1枚のカードで簡単に乗車、精算が出来るようになるわけです。
そうして、行き先経路も調べずにとりあえず改札をくぐってから悩むことになるわけで(笑)

本題:

イデアはタイトルの通りです。
椅子に座るのに金取るという案です。
指定席ではありません。

椅子代は、椅子にあるカードスロットにICOCAなどを差し込むことで支払われ、差し込んでいる間だけ座れます。
1回100円とかを考えています。
時間は無制限。ただしカード抜いたら終わり。
残念ながら、すでに座席がいっぱいの場合は座れません。早いもの勝ち。
カードが刺さっていない間は椅子が跳ね上がるなどの機構が使えればベストですが、初期投資が高くなる懸念がありますので、ブザーやパトライトで警告でもいいかもしれません。

いわゆる優先座席対象のひとには、簡単な確認でタダカードを配ります。
カードは時限式になっていて、更新が必要な場合は手続きを踏んで更新、という運用が良いかと思われます。
(骨折した人が、治っても使い続けることを防ぐため)

ただし、100円払った人を押しのけてタダカードを持っているひとが座れる、といったルールは考えていません。あくまでも早い者勝ちです。
そういう状況になる場合は、タダカードを配った枚数が多すぎるか、価格設定がまずいか、座席数が適切でないかのいずれかと思われます。

効果:

必要な人に適切に座席が行き渡る

電車には、長い区間乗る人も、2〜3駅で降りる人もいます。
元気な人も疲れた人もいます。
元気な人は、椅子に座るだけで100円も払うのはバカらしいと思いますし、疲れた人は、100円払ってでも椅子に座りたいと思うでしょう。
これまでは純粋な先着順の椅子取りゲームだったので、乗車時間に関わりなく椅子が占有されていきます。
ところが、この仕組みを導入すると、近場のひとは、椅子が空いていても多分立ちます。
また、お年寄りなど、優先座席対象の人は、タダカードの配布を受けることで、これまで以上に座席の利用がしやすくなります。
加えて、一人が一人分以上の座席を占有する横暴がなくなったり、どう見ても元気は有り余っている厨房がちゃんと立つようになります。
おさいふケータイに対応させるようにすると、乗車中にメールを打つ人は座れなくなるのでさらに「自発的に」立ってくれる人が増えます。

鉄道会社は増収する

初期費用として、システムの構築、カードスロットの座席への設置コストがかかります。
集金情報を電車の中でどうストックするかという問題については、PiTaPaが路線バスにも採用されることからおそらく技術的に問題はないと思います。
座席使用料は純粋に増収となるので、要は償却期間だけの問題になります。
さらに、間接的には、モラルの低い客に繰り返し啓蒙活動を行なうコストを削減することにもなります。
とにかく鉄道会社が儲からないと、導入のインセンティブは働きません。

向学心のあるビジネスマンが時間を有効活用できる

このアイデアのもとは、通勤時間中に立った状態でハードカバーの本を読むのがとてもつらいと感じたことにあります。
毎日の少ない時間からビジネス書籍を読む時間を捻出しなければならないビジネスマンにとって、通勤時間をいかに有効に活用するかは重要な問題です。
1回100円の座席代は、自己実現のための投資とかんがえれば明らかに安いです。
こういうところはどう考えてもビジネスチャンスです。

乗客の位置情報が細かくバレる

メリットだけを追っても片手落ちなので、デメリットも。
SUICAでも、誰がいつどこの改札を通ったかがJRに記録されるという問題が論議されていたと聞いた記憶がありますが、(リアルタイムで聞いていないので、意図的にひっそりと為されたかも)より深刻な問題として、何時何分から何時何分までどの車両のどの座席に座っていたかが記録されます。
これについては、座席料が「個人情報と100円」だと考えることが出来れば大きな問題ではないと思います。
トレーサビリティを蹴り飛ばしたければ、立てばいいのです。
また、タダカードには固有IDを埋め込まないという工夫も必要ですね。

超ミニスカのぢょしこうせいが向かいに座る良い眺めが減る

いやまぁ。
でも、吹田のぢょしこうせいはロングスカートがトレンドだったのでまあいいや。(何が?

総括:

インフラの整備で、善意に頼らなくても、利用者と鉄道会社の双方がwin-winになる仕組みになると思いますがいかがでしょうか?
これはいわゆる環境管理型社会の一種になると思います。
各人が欲望を充足させるために行動することが社会の利益を押し上げる。

このシステムのいい名称ないかなぁ。